花と月

俺は彷徨う狼だった
月に照らされた花に見とれていた
花々が綺麗なのは月のおかげだと思っていた
俺は月を見上げ駆け出したんだ
草原を荒野を密林を砂漠を夜の空の下、風になった
白き青い黄色に赤く月を追って
だけど、たどり着かなかったんだ
光こそが影だった
君はそこにいたんだ
俺は遠くに来てしまった
君の元へ帰るよ
俺は彷徨う狼だ
月を背にいつか君と影を作ろう