あしあと

コンクリートを踏みしめていた
コンクリートが埋め尽くしていた
僕は地上を嫌った
見えない階段を上りだす
家より高く
ビルより高く
飛ぶ鳥たちより高く
真っ白な雲を通り過ぎて青い空
さえぎるものは何もなくて
風だけが僕を通り過ぎる
雲の上を歩き出す
白い地上と青い空の間
僕は振り返って足跡を見た