歌うたい

僕の言葉は届かないんだろうか?
時々、不安になるんだ
前は、ずっと不安だったんだ
叫びたくなる
路上の歌うたいになって

誰も彼もが通り過ぎていた
声は嗄れている
心は熱くたぎっている
なのに
何百人と通り過ぎる路上は
一人きりで遭難しているようで

どれだけの心を乗せたなら
今、通り過ぎた人たちを止められるだろう?
僕には、そんな言葉は持てないのだろうか
がらがらのこの中身は誰にも届かないのか
そんなことをずっと思ってた

君が止まってくれたんだ
しゃがんで、僕の前に
もっと聞かせてって言った
だから、今は信じることができる
信じて、歌うことができるんだ